2011年12月11日

おすすめの本●「神は数学者か?」不思議、大好き!

どうして、この宇宙は数学で表せるのだろう?

どうして、数学は万物を表せるのだろう?


・・・・・と思ったことがない?

数学の世界だけでなく、物理、化学、統計、心理学、医学などなど、数学をツールとしている学問が多い。


しかも、それが美しい!

たとえば、アインシュタインの「E=mC2」、オイラーの「eiπ+1=0」など、美しい!、人類の至宝だ、と同時に宇宙の真理だ。

そんな不思議な世界をあますことなく、紹介しているのが、「神は数学者か?」だ。


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「数学」は人類が「発明」したものなのか、それとも「発見」したものなのだろうか?

だって、数学って、非力な人間の産物にしては、全能すぎるじゃないか。

数学は、なぜ、あり得ないほど役に立つのか?

哲学と宇宙と数学と宗教の関係、などを紹介している本で、面白い!

宇宙物とか数学物が好きな人には絶対におすすめです!!

アルキメデス、ガリレオ、ニュートン、様々な天才たちが暴いてきたこの宇宙の姿とその言語である「数学」の美しさと不思議さを紹介してくれている。


もちろん、難解な数式は一切、でてこない。

でてきたとしても、分かりやすく説明している。


この本を読むと、もっともっと、数学が好きになること間違いない。


天才物理学者のロジャー・ペンローズは、今や謎はひとつではなく三つだと述べている。

彼は「世界」を三種類に分類する。

ひとつめは我々の意識がとらえる世界。

ふたつめは物質的な世界。

そしてみっつめはプラトン主義の数学的形式の世界だ。


ひとつめの謎は、物理的実在の世界が、数学的形式の世界の法則に従っているように見えることをあげている。

ふたつのめの謎は、我々の意識が宿る心そのものが、どういうわけか物質世界から生まれたということ。

いかにして、物質から心が生まれるのか?


みっつめの謎は、この三つの世界が不思議なほど結びついている、ということ。


ペンローズは、このみっつの謎に答えていない。

むしろ、「実際には三つの別々の世界があるのではなく、我々が真の性質をみじんも理解できていない、ひとつの世界が存在するにすぎないのだ」と言っている。


数学が我々の世界をあまりにも見事に記述することを「数学の不条理な有効性」とも呼べる。


・・・・と、そんなことが書かれている。


不思議が大好きだ! という人におすすめの一冊です。


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posted by ホーライ at 19:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 自然科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月06日

面白い本ベスト1の三部作●「羊をめぐる冒険」

野間文芸新人賞受賞作。

1通の手紙から羊をめぐる冒険が始まった 消印は1978年5月北海道発。

あなたのことは今でも好きよ、という言葉を残して妻が出て行った。

その後広告コピーの仕事を通して、耳専門のモデルをしている21歳の女性が新しいガール・フレンドとなった。

北海道に渡ったらしい<鼠>の手紙から、ある日羊をめぐる冒険行が始まる。

新しい文学の扉をひらいた村上春樹の代表作長編。


「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」とともに、俗に「三部作」と呼ばれる小説の3作目。

前二作を先に読まないと半分も楽しめません。

「風の歌を聴け」に出てくる主人公「僕」とその親友「鼠」。

この二人がとても魅力的な人物で、彼らへの思い入れこそがこの三部作を楽しむ上で最も重要になります。

あの二人は文学史に残るアイドルになるかもしれない。

夏目漱石の「坊ちゃん」みたいに。

二人は「風の歌を聴け」で20歳前後、「1973年のピンボール」で25歳前後。「羊をめぐる冒険」で30歳となります。

20歳、25歳の彼らとともに青春の苦悩を味わい、”ジェイズバー”でビールを飲み、それぞれの恋をし、バーテンの「ジェイ」と会話を楽しんだ過去があってこそ、30歳の彼らが遭遇する苦難と冒険にのめりこむことが出来るわけです。

「風の歌を聴け」と「1973年のピンボール」に関しては、僕の場合、部分的に20回以上読み返しています。

暗記している場面すらあります。

小説を読み返すタイプではないんですが、この二作は別です。短いですし。


「羊をめぐる冒険」は探偵小説のように謎を追うストーリーです。

探偵小説と青春小説を混ぜ合わせたような小説。

ドラマチックな場面も多い。

三部作の中でも特に人気の高い作品です。

前二作と違って整ったストーリーと緻密なプロット、構成の巧みさをも楽しめます。特に終盤がいい。

村上春樹の初期長編の最高傑作です。

この「羊をめぐる冒険」のミステリアスな世界がのちの傑作長編「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」、「ねじまき鳥クロニクル」「1Q84」に繋がります。

そういう意味でも村上ワールドが誕生したのが、この「羊をめぐる冒険」なのでしょう。

羊をめぐる冒険は、ハードボイルドな探偵小説でもあり、ラブロマンスでもあり、メルヘンでもあり、いくつかの話の短編集でもある非常に不思議な小説です。

途中まで話がどこに進もうとしているのがさっぱりわからず、場面もめまぐるしく変わります。

羊をめぐって冒険をしているのは主人公ではなくて読者なのです。

読みやすくて、不思議で、上手くて、おもしろい。

村上春樹の良さを知るには、まずはこの一冊(上下で二冊)が良いのではないしょうか。

ラスト10ページは切なく、最後の行を読み終わると、知らず知らずのうちに涙が流れてきました。


ついでに言うと、この続編として「ダンス・ダンス・ダンス」という小説がありますが、こちらはこの「羊をめぐる冒険」に出てきた人物が中心になります。

つまり人気シリーズなんですね。



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posted by ホーライ at 07:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 面白い本のベスト10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

面白い本ベスト1の三部作●「1973年のピンボール」村上春樹

僕たちの終章はピンボールで始まった。

雨の匂い、古いスタン・ゲッツ、そしてピンボール……。

青春の彷徨は、いま、終わりの時を迎える。

さようなら、3(スリー)フリッパーのスペースシップ。

さようなら、ジェイズ・バー。


双子の姉妹との<僕>の日々。

女の温もりに沈む<鼠>の渇き。

やがて来る1つの季節の終りデビュー作『風の歌を聴け』で爽やかに80年代の文学を拓いた旗手が、ほろ苦い青春を描く3部作のうち、大いなる予感に満ちた第2弾。


デビュー作 風の歌をきけ と 大作 羊をめぐる冒険の合間の作品で わりと地味とという評価が多い。
 
話としては双子の登場、ピンボールを巡る 幾分シュールな展開もあり その後の村上春樹の世界を強く予感させる作品だ。

いくつかの挿話は 結局答えが出てこないまま終わっていく。

その辺のもどかしさも 既に村上らしい仕立てになっている。

但し叙情性に満ちている。

特に 冒頭の井戸掘りの話からはじまり 最後は11月の雨で終わる本作は いたるところに水のイメージに満ち溢れている。

その鮮烈さも捨てがたい魅力だ。

そうして これが重要だと思うが 前期村上春樹の一大命題である「直子」という女性が 本作には登場している。

その悲劇性は既に ノルウェイの森の「直子」を予告するものになっている。


三部作の真中は 何でも難しいわけだが 個人的には 極めて好きな作品だ。

村上作品に何を感じるかは人それぞれだと思う。

僕にとってはこの作品は彼の作品の中で一番リアリティを感じてしまう。

1970年代僕もピンボールに夢中だった。

淡々と異性と付き合い、ビールを毎日飲み、思想もなく、当然にそこに政治もなかった。

彼の作品の「こちら」と「あちら」が渾然一体となった生活があったのは事実だと思う。

それがこの作品以降明確に分離する。

僕にとっては村上作品の出発点はこの作品からだと思う。

彼の原点を知る上でも外すことの出来ない作品であるのは間違いないと思う。是非とも読んでみて欲しい。


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posted by ホーライ at 04:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 面白い本のベスト10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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