去年、今年と「陸上」の物語が発刊され、人気を博している。
★一番新しいものとしては、あさのあつこの「ランナー」。
高校の長距離選手の物語。
長距離走者として将来を嘱望された高校一年生の加納碧李は、複雑な境遇の妹を案じ、陸上部を退部することを決意した。
だがそれは、たった一度レースに負けただけで走ることが恐怖となってしまった自分への言い訳だった。
走ることから、逃げた。
逃げたままでは前に進めない。
碧李は、再びスタートラインを目指そうとする―。
家庭環境やら恋愛も物語に幅を持たせ、爽やかな物語。
ちなみに、「陸上もの」は全て「爽やかな物語」に決まっている。
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ランナー★2007年度本屋大賞、吉川英治文学新人賞受賞の「一瞬の風になれ」。
高校の短距離走者の物語。
高校の陸上部を舞台に、サッカーを断念し陸上スプリンターに挑む主人公"新二"の友情、ほのかな思い、ライバル等を爽やかに描いた陸上青春小説。
二人の主人公が高校3年間を成長していく姿も「わくわく」する。
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一瞬の風になれ(3冊セット)★「風が強く吹いている」
箱根駅伝を目指す物語。
走るために生まれながら、走ることから見放されかけていた清瀬と蔵原。
二人は無謀にも陸上とは無縁だった八人と「箱根」に挑む。
走ることの意味と真の“強さ”を求めて……。
新直木賞作家の本領全開、超ストレートな大型青春小説。
10人の若者群像がまた面白い。それぞれにキャラクターにも特徴があり、イキイキとしている。
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風が強く吹いている★古典的名著の「長距離走者の孤独」
感化院に入った少年の物語。
短編だが、物語の奥は深い。
「爽快」よりも「潔い」という形容詞が似合っているかも。
イギリス版「ライ麦畑でつかまえて」だ。
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長距離走者の孤独★言わずと知れた「炎のランナー」
こちらは映画。
アカデミー賞4部門受賞の友情ドラマ。
1924年のパリ・オリンピック陸上短距離で祖国イギリスに金メダルをもたらした2人の若者がいた。
ユダヤの血をひいている為、言われなき差別と偏見を受けてきたハロルド。
彼にとって走ることは偏見に勝利することであった。
一方、宣教師の家に生まれたエリックは神のため、信仰のため走った……。
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炎のランナー以上、みんな「泣ける」作品です。
ちなみに、僕は自分が短距離ランナーだったので「一瞬の風になれ」が一番好きです。
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