さあ、ホールデンの声に耳を澄ませてください。
村上春樹の新しい訳でお届けする新世代の『ライ麦畑でつかまえて』
J.D.サリンジャーの不朽の青春文学『ライ麦畑でつかまえて』が、村上春樹の新しい訳を得て、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』として40年ぶりに生まれ変わりました。
ホールデン・コールフィールドが永遠に16歳でありつづけるのと同じように、この小説はあなたの中に、いつまでも留まることでしょう。
雪が降るように、風がそよぐように、川が流れるように、ホールデン・コールフィールドは魂のひとつのありかとなって、時代を超え、世代を超え、この世界に存在しているのです。
さあ、ホールデンの声に(もう一度)耳を澄ませてください。
「古典は口に苦い」。
先輩や親や教師からどんなに薦められても、文章は読みづらいし、物語も当然のことながら今から見れば古くさい。
そんなわけで、つい、最近出たミステリーや恋愛小説に走ってしまう。
でも、ここに、50年も前に出たのに、読みにくいどころか実に生き生きとした快調なテンポで語られ、洒落ていて、ユーモアもたっぷり、しかも今の我々につよく訴えかけてくる、大げさに言えば読んだ人間の一生の友になるような本がある。
これまで『ライ麦畑でつかまえて』(野崎孝訳)というタイトルで長いあいだに日本でも二百万人に近い読者に愛されてきたアメリカの青春小説だ。
主人公のホールデンは有名高校の生徒で、作文だけは誰にも負けないが、あとの学科はからきしダメな16歳の少年。
彼は自分の学校の先生たちや同級生や何もかもにうんざりしている。
物語は彼が成績不良で退学になる直前の冬、自分から学校をおん出るところから始まる。
ニューヨークの街をさまよいながら彼は昔の先生や友人やガールフレンドに再会していくが……
僕が今までに本のタイトルだけ見て、中身は一切知らずに買って、まったく後悔しなかった本が3冊ある。
●庄司薫の「赤頭巾ちゃん気をつけて」
●サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」
●村上春樹の「風の歌を聴け」
これだから、読書は止められない。
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