2014年06月22日

●お勧めの本★『象の墓場』楡 周平著

まさにエクセレントカンパニー。

1ドルで70セントの高収益を得るといわれる世界最大のフィルム会社、ソアラ社。

パソコンがまだ高嶺の花の1992年、働き盛りのソアラ・ジャパン社員、最上栄介は新事業のデジタル製品の販売戦略担当を命じられる。

大企業ゆえのジレンマ。全く読めぬ消費者のニーズ。

急速に一般化されるデジタル技術。次々と降りかかる難問に最上は立ち向かう―。



今では当たり前となっているデジタルカメラ。

その技術の進歩がもたらす企業への影響というものが、世界的企業のフィルム会社に勤務する若手社員を中心にリアリティーに書かれています。

小説という観点からは大きな事件や派手な出来事が起こる訳ではないので物足りなさはあるかもしれません。

ただ、本来経済書に書かれるようなフィルムからデジタルへ猛スピードで進化している様が、小説で読むことが出来ます。

特に技術が確立され堅固なビジネスモデルで稼ぎまくっている優良企業が、その既存の事業から新規の事業へ軸足を移していくのが如何に困難であるかを思い知らされます。

1992年から2004年までの事が語られますが、その時々の時代描写が懐かしい。消費者が技術の進歩を享受している裏側には、企業の苦悩があったことに改めて気付かされます。

また、作中に出来る社員の考え方が述べられているのも、外資系企業に在籍していた作者らしいと感じました。











posted by ホーライ at 09:51| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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