2007年07月31日

「原爆はしょうがない」と言った大臣に読ませたい『夕凪の街桜の国』

原爆が投下されてから10年たった頃の物語。

それは、日本人の悲しみというよりは、人間の悲しみである。

いや、それは単純に「悲しみ」という言葉では言い表せない。

本の帯にはこうあった。

「読後、まだ名前のついていない感情が、あなたの心の深い所を突き刺します。」

そう。名前なんてつけようがない、感情が胸の奥から湧いてくる。

こういう作品が世の中にあることを、まず驚く。


人間が何かを訴えたいとき、声高に叫ぶだけがいいわけではない。

むしろ、この本のように静かに語りかけられたほうが、心に響くこともある。

世の中を変えたいと思ったら、ひとり静かに、だけど、精魂込めて何かに打ち込む、ということもありなんだ。


また、8月がやってきた。

ヒロシマもナガサキも、アメリカもニホンも頭を垂れ、静かに祈り、考える時だ。


子どもに絶対に読ませたい本だ。


人間は悪魔にも天使にもなれるのだ、と。


この本を読み返し、泣けるうちは、僕もまだ、人間なんだなと思う。少なくともね。


夕凪の街桜の国




夕凪の街桜の国








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posted by ホーライ at 20:43| Comment(0) | TrackBack(0) | より良く生きるために | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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