2014年08月15日

お勧めの本『タイムライン』マイクル クライトン

お勧めの本『タイムライン』マイクル クライトン

フランスにある14世紀の遺跡で大学の歴史調査チームが発掘したのは、なんと現代製の眼鏡のレンズと助けを求めるメモだった。

その直後、調査チームはスポンサーでもある巨大ハイテク企業ITCによって緊急に呼び出された。

遺跡発掘の責任者であるジョンストン教授の救出に協力してほしいというのだ。

リーダーのマレクをはじめ、チームのメンバーたちは耳を疑った。

その行き先というのが、14世紀のフランスだったからだ。


出てすぐに買って、初めて読んだときはかなり興奮しました。

しばらく私のベスト1の本でした。

今回映画化になって、読んでから数年たっていたのでまた読み直してみたら、前回読んだときよりさらに入り込むことができて、すごく楽しかく読めました。

映画とは話がぜんぜん違うので、映画は観たけど小説はまだという人はぜひぜひ読んでみてほしいと思います。

アンドレが好きで、<私はよい人生を選んだ>という言葉がかなり心にきます。最後の数ページは何度も読んでしまいます。

私は量子論はあまり分からないので歴史物語の感覚で読みました。



砂漠の真っ只中で倒れていた老人、遺跡から発見された「HELP ME」と書かれたメモ、奇妙な変死……謎の痕跡を辿っていった先にあったのは、「タイムライン」であった。

5人の若者が14世紀に取り残された教授を救出すべく《現在》を旅立った。

量子工学を応用したタイムトラベル(厳密にいうと‘移動’ですが)が題材になったSFです。

誰も取り上げないような題材、しかも知性的なおもしろさが感じられるのは、マイクル・クライトンだからでしょう。

既に映画になった「ジュラシックパーク」と同じくらいのおもしろさがあるといっても過言ではありません。









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2014年07月27日

お勧めの面白い本★『イエスの遺伝子』

物語は2002年のアメリカ。

天才的遺伝子学者トム・カーターは、人間の設計図ともいえる遺伝子の内容をすべて解読する画期的装置を発明する。

彼は、一人娘ホリーの遺伝子を自らの装置で調べ、まもなく彼女が脳腫瘍を発病して1年の命となることを知る。

それが遺伝子情報から得たホリーの運命だった。

しかし、カーターは諦められない。

あらゆる可能性にしがみつき、娘の命を救おうとする。

そして、最後に残された道は、奇蹟の治癒能力を持つイエス・キリストの遺伝子、すなわち「神の遺伝子」の謎を解くことだった―。


神の遺伝子の謎が明らかにされるとき、ひとつの真理があらわれる―。


最先端科学がもたらす恐怖を描いた傑作冒険ミステリー。



遺伝子を全て解明できれば、血などからDNAのかけらでも、イエス・キリストを復活させることができないか?、という着想は単純。

だがシンプルなものほど骨太なのだ。

遺伝学者が、自分の娘が死ぬことを予期してその娘のために、禁断の神の領域に踏み入れていく過程は、生命倫理の最前線でもあり、「娘を救いたい父親」という感情移入しやすり物語でもある。

これは、おもしろかったなぁ。

映画化の権利がディズニーにすぐ売れたというのも納得。

娘の命を救おうとする天才遺伝学者と、キリストの遺骸を維持し続ける宗教秘密結社の攻防戦は、手に汗を握る。


非常にインスピレーションを感じさせる作品。

デヴュー策とは思えないほど、まとまった作品。









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2014年06月18日

脅威のお勧めの小説『ハサミ男』

●お勧めの小説『ハサミ男』

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。

3番目の犠牲者を決め、綿密に調べ上げるが、自分の手口を真似て殺された彼女の死体を発見する羽目に陥る。

自分以外の人間に、何故彼女を殺す必要があるのか。

「ハサミ男」は調査をはじめる。

精緻にして大胆な長編ミステリの傑作!

【2005年公開映画「ハサミ男」原作】(講談社文庫)


同じどんでん返し系で比較されることの多い「殺戮にいたる病」に小説としての物足りなさを感じた人向けか?

随所に遊び心を織り交ぜてニヤリともさせてくれる、非常に濃い内容を持った(と言っても読み難くはないし、重くもない)優れたミステリーだと思います。

ラスト数行で唖然としてしまうという意味でのどんでん返し度は「殺戮〜」や「イニシエーション・ラブ」が上ですが、なかなかこちらもビックリですね!

作者のミス・リードに見事に嵌まったままでした。(その辺は「葉桜の季節に君を想うということ」に近いかもです)

たいへん面白かったです!!



犯罪者の脳波が普通の人に比べて違っていることはかなり前から知られていることのようです。

ですが、もちろんそれだけで、犯罪者と正常者に明確な境界線を引くことはできません。

この本の主人公は一種の快楽殺人者なのですが、本文に『君は自分自身に「なぜ」とは問わない。問うのは「どうやって」かだけだ。』というものがあります。

全体を通して、2重人格気味の主人公の心理がよく描けていると思います。

主人公は女子高生を殺したあと、喉にはさみを突き立てるという連続殺人犯です。

しかし、3人目に狙っていた女子高生が、別の誰かに同じ手口で殺されてしまいます。

ここから、主人公の犯人探しへの推理が始まりますが…、最後におおきなどんでん返しが待っています。


犯行自体は重苦しいですがあちこちにユーモアの散りばめられた推理ショーがそれを打ち消してくれます。

読んで損はないと思いますよ。









posted by ホーライ at 20:53| Comment(1) | TrackBack(0) | SF・ミステリィ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月15日

お勧めの小説『殺戮にいたる病』

●お勧めの小説『殺戮にいたる病』


永遠の愛をつかみたいと男は願った―。

東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。

犯人の名前は、蒲生稔!くり返される凌辱の果ての惨殺。

冒頭から身も凍るラストシーンまで恐るべき殺人者の行動と魂の軌跡をたどり、とらえようのない時代の悪夢と闇を鮮烈無比に抉る衝撃のホラー。



惨殺シーンは気分が悪くなるほど残酷、少し悪趣味かなと思った。

しかし、読み易く想像を膨らませる見事な表現力はすごいです。

読み始めに、エピローグで死んだ人は誰なんだろうと考えました。

読み進める内にその人の像は頻繁に変わっていくと思います。

登場人物が少ないので、結末は限られるんじゃないかと考えてました。

しかしラストに近づくにつれ、胃がキリキリと痛むような緊張感を味わいます。

先の展開が全く読めない、躍動感を感じる怒涛の展開。

そしてラストのページを読んで唖然としました。

はぁ?どういう事だ、と。少し考えて、俺は騙されていたと気付きました。

また読み返さねばと思わせる衝撃のラストです。

こんな騙しが用意されてるとは…。

途中で気付いた人は天才です。

全部読んでも混乱しています。なので、もう一度しっかり読み直さねばという気持ちにさせられます。確かに不快な描写もありますが、最後に読んで良かったと思える作品です。








タグ:我孫子武丸
posted by ホーライ at 16:55| Comment(0) | TrackBack(0) | SF・ミステリィ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月10日

僕にも言わせてくれ『長いお別れ』レイモンド・チャンドラー著

好きなハードボイルド小説は?と聞かれたら、おそらく8割近くの人がこの作品かダシール・ハメットの『マルタの鷹』を挙げるだろう。

この小説はハードボイルド界ではそれ程の金字塔である。

もし本格派ミステリが好きな人がこの小説を読んだら拍子抜けしてしまうかもしれない。

特にすごいトリックがあるわけでもないし、背景に過去の怨念から来る謎があるわけでもない。


どのレビューでも書かれているがこの小説の魅力はやはり単純に文章の素晴らしさにある。

人物、情景の描写とマーロウのワイズ・クラック、これにつきる。

特に最初にテリー・レノックスという人間をロールスロイス・シルヴァーレイス一つで端的にあらわすシーンと、マーロウとレノックスがギムレットを飲みあうバーの描写は秀逸。

生涯忘れられない情景になります。

ワイズ・クラックについては他のレビューで多く取り上げられているのでそちらを参考にしてください。

いつか使いたいセリフのオンパレードです。

この小説は清水俊二さんという人が訳されています。

この方は確か戸田奈津子さんの師匠で翻訳家の大家みたいな人です。

訳は大変素晴らしく、日本人にとってはこの人なくしてマーロウなしと言ってもいいくらいですが、大変失礼なんですけど実は原著と比べると仮定法などでわかりにくい部分(当然僕にもわかりませんけど)を少々飛ばしてたりもするので出来ればこの小説を読み終わったら原著にもがんばって挑戦してほしいです。

ビートルズの歌詞あたりで鍛えれば、なんとか読めるようになりますので是非がんばってほしいです。

それ程文章が素晴らしい作品なんです。


村上春樹の訳本もある。

どちらも甲乙つけがたい。














posted by ホーライ at 22:30| Comment(0) | TrackBack(0) | SF・ミステリィ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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