手塚治虫が漫画家として活動を始めた初期の頃から晩年まで手がけられており、手塚治虫のライフワークといわれている。
古代から超未来まで、地球(主に日本)や宇宙を舞台に、生命の本質・人間の愚行・愛が、手塚治虫自身の思想を根底に壮大なスケールで描かれる。
この作品に多くの漫画家が影響を受けた。
僕自身は大学時代から読み始めた。
生命とは何か? 生きるとは? 宇宙とは? 神とは?
様々なテーマに沿って、あらゆる時代で、あらゆる場面設定で描かれており、共通するのは「火の鳥」なのだが、「火の鳥」自身は主人公にならない。
主人公はあくまでも、愚かで崇高な魂を持つ「人間」だ。
裏切りも愛も、戦争も平和も、悪人も善人も、生きることも死ぬことも、丁寧に描いて見せてくれる。
難しい、と敬遠されてしまうかもしれない。
それでも、一度は読んでみて欲しいと思う。そういう漫画だ。
いつの時代も変わらない人間の欲望の醜さと愚かさ、科学万能主義への警鐘、人類の行き着く先への不安などなど、他の手塚作品でもよく扱われているものが、本作でも強く読み取れる。
が、なによりも、作者の大きな想像力・創造力としっかりとした構成のもと、マンガの楽しさおもしろさが十二分に味わえる傑作。
この後「アトム編」を描く予定だったそうですが、果たされないままだったのが、なんとも悔やまれます。
『マンガ』、『漫画』、『まんが』、『コミック』・・・いずれのカテゴリーでも最高峰のまんがです。
人生や生命、生と死などを肩の力を抜いて考えてみたい人におすすめの本です。
(僕は『火の鳥 鳳凰編』の読書感想文を高校2年生の時に書いて、表彰されてしまった。)
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